新印象派展を鑑賞して

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    2月11日の祝日を利用して、東京都美術館にて開催中の
    「新印象派・光と色のドラマ展」を鑑賞して参りました。
    久しぶりの3月の陽気とやらに誘われて、上野公園は家族連れで賑わっていました。

    今を去ること44年ほど前、プリハード入社後初の海外出張で、アメリカの主な
    美術館をぐるりと一巡りした事がありました。その折、最も印象に残った作品が、
    Chicago Art Instituteで出逢った、
    スーラの「グランド・ジャット島の日曜日の午後」でした。
    大きな絵でした。
    畳三畳分くらいはあったでしょうか!真っ白いフレームに入って、その作品だけで
    特別の部屋に置かれていました。将来必ずや、この作品をプリハード化して、
    出来栄えを世に問いたいとの願いを持ち続けておりました。

    20年ほど前、伊藤忠商事のChicago駐在の方と知り合う機会があり、
    ぜひ「グランド・ジャット島」をプリハードにて複製化する権利取得を
    美術館にお願いしたい旨、その方に依頼をしました。
    返事は、版権料2,500ドル(当時 1$/160円)約40万円とのことで、
    あきらめざるを得ませんでした。

    今回の展覧会には、スーラの「グランド・ジャット島」の下絵ともいえる作品が
    数多く出展されており、懐かしい思いで随分丁寧に鑑賞しました。
    我々が「点描画」を学んだ、スーラやシニャックの新印象派の画家達の作品が
    世に出たのが1886年、第8回最後の印象派展であることも知りました。
    1888年はゴッホの「ひまわり」が描かれた年でもあり、絵画史の巡り合せの
    面白さを知ることも出来ました。
    また、現在のオフセット印刷の原理を見事にキャンバスに再現してみせた
    画期的絵画技法であった事を各作品を通して再確認させて貰えました。

    今回の出品作の中に、プリハードで作品化されたものが1点ありました。
    スーラ「ポール=アン=ベッサンの外港あ、満潮」です。


                     【プリハードの印刷シートを撮影】

    下記の通り、ピサロ、モネ、スーラ、シニャックの他の作品も数多く
    プリハード化され販売されております。
    ぜひ、この機会にお求めいただければと存じます。

    1. ピサロ   井戸端会議の女と子供
    2. ピサロ   オスニーの水呑み場近くの風景
    3. モネ    税関小屋
    4. モネ    ジュフォス・夕方の印象
    5. モネ    印象・日の出
    6. スーラ   ポーズする女
    7. スーラ   オンフルール港の船
    8. スーラ   サーカス
    9. シニャック 日傘をさしたベルト・シニャック
    10.シニャック セーヌ河の蒸気船イロンデル

    by minokou















    JUGEMテーマ:アート・デザイン

    コメント
    私も、東京都美術館で、『新印象派』光と色のドラマ – を見てきましたので興味深く読ませていただきました。「グランド・ジャット島」複製化の権利取得に約40万円ですか。美術展でよく複製を打っていますが、皆相当払っているのでしょうね。私は本物をたまに見れば十分です。

    新印象派の絵画の特徴や魅力を整理し、自分なりの新印象派に対する見解をまとめてみました。読んでいただけると嬉しいです。ご意見やご感想など何でも結構ですのでコメントいただけると感謝致します。
    desire様
    コメントをありがとうございます。
    複製画を制作している者が言うのもなんですが、本物に勝るものはないと思っています。
    美術館で本物を鑑賞し、画家の伝えたいこと、画家の感性に触れて、desire様のようにその特徴や魅力を感じ取ること、素晴らしいことですね。
    • junjun
    • 2015/03/27 10:36 AM
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